2025年8月8日、大津市で「びわ湖大花火大会2025」が開催されます。今年も例年通り、有料観覧席が用意される一方で、物議を醸した“目隠しフェンス”の設置が継続されることが明らかになりました。
「今年も見えないの?」「どこにフェンスが立つの?」と疑問を抱く方も多いはず。
この記事では、目隠しフェンスが設置される場所やその目的、過去の騒動、そして住民との向き合い方について、2025年の最新情報をもとに詳しく解説します。
2025年も目隠しフェンスの設置はある!
びわ湖大花火大会は、今年も会場周辺に高さ約4メートルのフェンスを設置することが判明しています。
また、混雑対策などのために2023年から行っている会場周辺の目隠しフェンス(高さ約4メートル)は、今年も設置するという。
引用元:読売新聞 2025年5月22日
有料観覧席は前年比で約1,700席増の計6万4,000席と大規模化。
チケット価格は物価高騰などの影響で値上がりする一方、地元市民向けの優先席も昨年の2倍に拡大されました。
▼2025年 有料席案内図 (※公式HP会場図PDFで見る➡こちら)

そもそも「目隠しフェンス」はいつから設置されている?
実はこのフェンス、初めて設置されたのは2017年。
当初から混雑防止・安全対策を目的に「区分フェンス」として使用されていました。
なぜ2023年から“物議”を醸したのか?
2023年、黒い遮光幕が上部に追加されたことで視界が完全に遮断され、騒動に発展。
遮光幕によって完全に視界を遮断
フェンスに登る人や、隙間から覗き込む見物客の姿がメディアにも取り上げられ、社会問題として報じられました。
「花火が全く見えない」「自宅から見えていたのに…」という不満がSNSでも噴出。
地元自治会が反発、反対決議も
地元自治会では、フェンス設置による「自宅からの景観阻害」や「有料席偏重」への反発が強まり、2023年には正式に開催反対の決議文を提出。この反対運動が大きく報道されたことも、フェンス問題が一般にも広く知られるようになった一因です。
目隠しフェンスの目的は?なぜ設置されるの?
フェンス設置の主な目的は、混雑や雑踏事故の防止、安全対策のためです。
フェンスを設置して開催したことについて、大会実行委員会事務局がある「びわこビジターズビューロー」の企画広報部は次のように2023年のニュース取材に答えて説明しています。
「花火を見えなくするフェンスを設置したのは、道路に人があふれて民家やマンションに不法に侵入して花火を見る人がいることや、事故でけがをしたり熱中症になったりする人の搬送で救急車が通れるようにすることもあります。自治会の要望はありましたが、安全優先を考えますと、フェンスをなくすことはできませんでした」
引用元:J-CASTニュース 2023年
リストアップすると…
- 民家やマンションへの不法侵入を防止するため。
- 雑踏事故防止と安全対策を優先するため。
- 救急車が通れるよう道路の混雑を回避するため。
- 地元自治会の要望がありつつも、安全が最優先されたため。
また、びわ湖大花火大会は総経費約3億円のうち8割以上がチケット収入でまかなわれており、有料席の価値を確保する意味でもフェンスは必要とされています。
フェンス設置が生む“課金しなければ見られない”という対立
【定期】【悲報】琵琶湖花火大会「貧乏人に見せる花火は無い」→目隠しフェンス、全席有料化へwwwww https://t.co/5hfu1QE84Y
— ツイッター速報〜BreakingNews (@tweetsoku1) July 28, 2025
びわ湖大花火大会のフェンス設置については、安全対策という正当な理由がある一方で、「課金しなければ楽しめないイベント」へと変質している印象を持たれることも少なくありません。
また、主催する側の方から『チケットがない人や県外の人は来ないでほしいとの呼びかけを行った』ことも、この騒動に拍車をかけた印象です。
この発言については、よくある『切り取られた部分の発言』の傾向があり、次のような意図があって説明はされたようです。
この点について、実行委では、「4年ぶりの開催でたくさんの人が来ると事故のリスクがあり、韓国で昨年実際に起きたこともあって呼びかけました」と説明した。
引用元:J-CASTニース

2022年10月29日にソウル・梨泰院(イテウォン)でハロウィン🎃の日に起きた、日本人2名も犠牲になった記憶が残る群衆圧死事故(梨泰院踩踏事故)を指していると思われます。
特に2023年以降は、
- 「昔は家から見えていたのに…」
- 「地域イベントだったのが、遠くからの富裕層向けイベントになった」
- 「見たければ金を払え、という構図にモヤモヤする」
といった声がSNSなどでも多く見られました。
地元住民との“感情の断絶”にもつながる?
有料席の整備が進むにつれ、無料で見られるスペースは年々縮小。
それによって、「お金を払える人しか楽しめない」「地域住民ですら蚊帳の外」と感じる人も増えているようです。
本来、びわ湖大花火大会は地元の誇りであり、みんなで楽しめる夏の風物詩だったはず。
それが「金を払わなければ見られない」という仕組みが強調されすぎると、市民の支持や地域とのつながりを失いかねないという懸念もあります。
それでも開催にはコストがかかる現実
一方で、びわ湖大花火大会は総費用3億円超、チケット売上が8割以上という厳しい運営実態があります。
「課金」への反発と、「財政的な持続性」のバランスが非常に難しいイベントであることも確かです。
フェンス設置には賛否がありますが、安全を守りながら大会を継続していくための苦渋の選択でもあります。
地元に開かれた花火大会であってほしいという声も大切にしつつ、今後も対話と工夫を重ねていくことが求められています。
2025年のフェンス設置場所はどこ?
大津港周辺の観光船乗り場付近や市民会館に隣接している住宅街周辺は立入禁止エリアに指定されていることもあり、この付近や有料観覧エリアの外周はフェンスが設置されている可能性が高いです。
設置の中心は「有料観覧エリアの外周」や「湖岸の道路沿い」予想


実行委やチケット販売サイトなど公式情報によれば、フェンスは以下のようなエリアに設置される見通しです。
- 有料観覧エリアと道路の境界
- なぎさ公園周辺
- ピアザ淡海の湖岸緑地
- 大津港〜浜大津駅周辺の湖岸道路
フェンスは特に、通行や滞留が問題となる道路沿いに優先的に設置される傾向があります。
📝 7月29日時点では、具体的なフェンス設置MAPは未公開ですが、例年通りであればこれらの場所を中心に設置されると見られます。
📝観覧予定の方必見!
フェンス設置エリアをふまえて、交通規制やバス運休や最寄り駅、混雑情報も事前にチェックしておくと安心です。
👉 びわ湖大花火大会2025交通規制は何時から?最寄り駅・駐車場・高速の混雑も解説
地元との関係改善に向けた動きも|2024年「びわ湖秋花火」とは?
一方で、フェンス問題を受けた実行委の地元配慮の取り組みも進んでいます。
2024年11月には、事前告知を制限した上で、地元住民向けに約500発・15分間の「びわ湖秋花火大会」が開催されました。
昨年11月には事前告知を制限して住民向けに約500発、15分間の「びわ湖秋花火」を開催。
引用元:毎日新聞2025/4/9
この試みは大々的な集客を伴わずに地元に還元する形の花火イベントとして、一定の評価を得たようです。
今後もこうした住民向け施策が続けられる可能性があります。
フェンス設置に関する要点まとめ
2025年も遮光幕のかかった『目隠しフェンス』が設置されることがわかりましたが、ざっくりまとめるとこのようになります。
項目 | 内容 |
---|---|
設置の有無 | 2025年も設置の情報が発信済 |
フェンスの高さ | 約4メートル(上部に遮光幕) |
主な設置場所 | 有料席外周、湖岸道路、なぎさ公園周辺など |
目的 | 雑踏事故・滞留防止、安全対策 |
地図の有無 | 設置エリアMAPは直前・当日に公開される傾向あり |
注意点 | 無料で見えるエリアが縮小、観覧計画に注意が必要 |
まとめ|2025年もフェンス設置は確定、観覧予定者は早めの情報収集を!
2025年のびわ湖大花火大会でも、物議を醸した“目隠しフェンス”の設置は継続されます。
安全確保と有料席保護のためとはいえ、「どこなら見えるの?」という疑問は尽きません。
今年は有料席の数がさらに増加し、無料観覧エリアはより限られる見通しです。
現地での観覧を検討している方は、直前に公式X(旧Twitter)や案内図を確認し、安全かつ快適な場所を確保するようにしましょう。